戦火の淡き光
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戦火の淡き光

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著:マイケル・オンダーチェ 訳:田栗美奈子 版元:作品社 P294  四六判上製 2019年9月刊 装丁:水崎真奈美(BOTANICA) 物語の冒頭は次のようにはじまる。 「一九四五年、うちの両親は、犯罪者かもしれない男ふたりの手に僕らをゆだねて姿を消した」 第二次世界大戦直後のロンドン。父の海外赴任についていくという理由で母は消え、主人公の少年は姉とふたりイギリスに残される。両親の友人だという後見人はうさんくさく、さらに得体の知れない人間が家に寄り集まってくる……という少年時代が第一部で、第二部では大人になった主人公が母の秘密を追っていく。第一部のタイトルは「見知らぬ人だらけのテーブル」となっているが、著者の前作は「名もなき人たちのテーブル」で、こちらも主人公は少年。大型客船にたったひとりで乗ってセイロン(現スリランカ)から母の待つイギリスへ船旅をする話で、物語はそれぞれ独立しているが、互いに呼応しているような作品だ。思いがけない展開に物語そのものに夢中になるが、読んだあと忘れられずに脳内に再現してしまうような美しい場面もいくつもある。装丁も対のようなつくりで、文章もたたずまいも美しい本です。