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著:村上春樹 絵:高妍(ガオ イェン)版元:文藝春秋 P104 B6判変形 2020年4月刊
装丁:大久保明子
原風景というものを誰しももっているだろうが、それが村上春樹のものとなれば興味を覚える人が多いに違いない。短い文章だが、絵が添えられ、一冊の本になった。ノスタルジックな絵が想像をさらに広げる。読むことで読者自身も過去へと導かれ、自分の原風景へとたどり着くだろう。とある夏の日、父親と海岸へ猫を棄てに行くところから回想ははじまる。長い間いつか書かなくては、と思っていたという村上文学のあるルーツ。