もう死んでいる十二人の女たちと
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もう死んでいる十二人の女たちと

¥2,200 税込

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著:パク・ソルメ 訳:斎藤真理子 版元:白水社 P222 四六判上製 2021年2月刊 装丁:緒方修一 装画:Rodney Moore, RRM Works  撮影:朝岡英輔 最初の物語にまず圧倒される。カラオケ店で歌っていた女性が突然入って来た男に歌うことを強制され、一生けんめい歌うまでずっと殴ってやると脅される。続く物語も原発事故や女性殺人事件など現実の社会問題を扱っているが、描き方は直接的ではなく、ときに幻想的であったりもする。光州出身の主人公が旅先のサンフランシスコと京都で、韓国の歴史的な事件である光州事件や済州島四・三事件のことを語る人たちと出会う。英語で聞く光州事件は、まるでアイルランドやチリの虐殺の物語を聞いているかのように響き、彼女は「私の前にはカーテンがあり、私はカーテンをめくり上げることができない」と言う。表題作では、殺された十二人の女たちが、すでに死人である犯人の男を殺し続ける。あり得ない設定であっても、不思議と説得力がある。物語の中の人物はみなそこに生きて在るんだ、と思える。語りは独特だが音楽のようによどみなく、気付けば物語に没頭している。起きたことは覆らないが、彼らとともに目を凝らして欲しい。