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最後の挨拶

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著:小林エリカ 版元:講談社 P194 四六判上製 2021年7月刊 写真:小林エリカ 装丁:川名潤 四姉妹の末っ子リブロが子供時代を思い出すとまっさきに浮かぶのは、父の膝の上。炬燵からする埃の焦げた匂い。出しっぱなしの醤油瓶。彼らの記憶は読み手の鼻腔にも過去を連れてくる。シャーロック・ホームズの翻訳家である両親を持つ著者が小説として描いた、家族の物語。家族には、共有する記憶と、個々の記憶がある。帝王切開の手術跡を見た娘たちが痛そうと声をあげると母は「切り裂きジャックにやられるよりはずっとまし」と言う。冗談に必ず登場するホームズの物語は、彼らが共有する記憶だ。戦争に地震に、コロナ禍、私たちが共有する記憶もときに語られる。人は、記憶を辿ることで喪失を埋めようとするのかもしれない。悲しくはないのにときに泣きたくなり、過去がよみがえる物語。

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