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橙書店にて (ちくま文庫)

902円

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著:田尻久子 版元:筑摩書房 P288 文庫判 2023年11月刊 装丁:有山達也+中本ちはる(アリヤマデザインストア) 編集:大河久典 解説:滝口悠生 町の小さな本屋に集う  〝旅の仲間〟たちの ショートストーリーズ 熊本の本屋店主が紡ぐお客さんとの36篇の物語 〈帯より〉 単行本未収録エッセイを増補した文庫版です。本屋であり、喫茶店であり、ギャラリーでもある、熊本の「橙書店」。編集者の大河さんに、「お客さんのこと書いてくださいよ、読んだ人が橙書店にいるような気持ちになる本を」と言われ、お客さんたちがつどう光景をなんとか言葉で書きあらわせないかと、日々営業するかたわら、ぽつりぽつりと書きました。石牟礼道子さんが亡くなった日「ただただ悼みたい」と訪れたひと。〝書くこと〟を焚きつけた渡辺京二さんの言葉。雑誌『アルテリ』に寄稿してくれたハンセン病患者「関さん」と交わした握手……。何を書き、何を書かないのかと常に悩みながら書きましたが、結局はお客さんたちに手紙を書くような気持ちで書けばよいのだなと思い至りました。本は書き終わっても、登場していただいた人々の生活や店の日常は日々更新され続け、今回三つのお話を増補し、文庫となりました。滝口悠生さんの解説もお楽しみください。 【目次】 1 まちの余白 路地裏で とんちさん 再会 読み返す 金木犀 緑の椅子 来し方の道を歩く 2 雨降りに本屋で 手紙はいいよ 常連さん 披露宴 Aさんのこと ママ おまけ されく 3 同じ月を見上げて 巡り合わせ バス停 透明なお客さん 遠いけど近くにいるひと 泣く女たち 常宿 とくとくとく 秘密の夜 街並み そらと満月 4 切手のない便り 小さきものたち きりん またたく 植木スイカと手紙 シールとドーナツ棒 握手 ヤッホー ゆうひとあさひ いつもの風景 5文庫版のために 旅の仲間 ハンさん 再訪 あとがき 文庫版あとがき 解説 滝口悠生

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