



著:坂上香 版元:岩波書店 P398 A6判並製(文庫判) 2024年12月刊
本著は、殺人事件の被害者遺族と死刑囚の家族がそれぞれの体験を語り合う旅、「ジャーニー・オブ・ホープ」に同行した映像作家によるルポルタージュ。1999年に刊行され、四半世紀を経てこの度復刊された。世界ではすでに三分の二を超える国々が死刑を廃止、もしくは執行停止にあるが、いまだ死刑を維持し続けている日本で、死刑についてまともに議論がなされないのは、「法務省が死刑に関する情報を開示していないことが大きい」と著者は語る。死刑制度は取り返しがつかないからこそ、多くの人に読んでいただきたい本です。