著:石牟礼道子 版元:河出書房新社 P780 四六版変形 2011年1月刊
帯装画:チカツタケオ
水俣の不知火海に排出された汚染物質により自然や人間が破壊し尽くされてゆく悲劇を卓越した文学作品に結晶させ、人間とは何かを深く問う、戦後日本文学を代表する傑作。三部作すべて収録。
「おるが刺身とる。かかは米とぐ海の水で。沖のうつくしか潮で炊いた米の飯の、どげんうまかもんか、あねさんあんた食うたことのあるかな。そりゃ、うもうござすばい、ほんのり色のついて。かすかな潮の風味のして。」
人生で一度は読んでほしい傑作です。