写真:齋藤陽道 版元:港の人 P96 四六判変型並製 2026年5月刊 ブックデザイン:西田優子
2022年に刊行された同タイトルの本に、新たに16点の写真が追加収録。3人の執筆者による憲法についてのエッセイを収めた栞を添えたボーナスバージョンです。
思わず手に取り開いてしまうような、軽やかな佇まいの小さな本。日本国憲法の条文全文に、写真家・齋藤陽道のカラー写真が組み合わせてある。日本国憲法については小学校で学習したが、内容を把握しているとは言い切れない。三原則である「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」は守られているのかと、疑問に感じてしまうことも多い。「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」という条文の横にあるのは、射貫くような子どものまなざし。「すべて国民は、個人として尊重される」という条文の横には、社会において「障害者」と呼ばれている人たちが抱き合う姿。彼らの姿を見て、尊重するとはどういうことかと自問する。写真に写るそれぞれの人たちの存在には嘘がない。彼らの姿を見ていると、国民の権利を手放してはいけないという気持ちが強くなる。そのための責任を果たさなければという気持ちも。いまこそ、手元においてほしい一冊です。