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新版 慶州は母の呼び声ーわが原郷

残り1点

880円

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著:森崎和江 版元:筑摩書房 P272 文庫判 2023年11月刊 カバーデザイン:五十嵐哲夫 カバー画:中島あかね 解説:松井理恵 1927年、日本統治下の朝鮮で生まれ、自らを「植民二世」と称する森崎和江さんの自伝エッセイ、待望の復刊。 「私の鋳型である朝鮮」への思いと、進学のため17歳で内地へ渡るまでの記憶が綴られた本書には、郷愁とうしろめたさが同居している。森崎一家の植民地朝鮮での暮らしぶりが実に細やかに描写されている。遠く聞こえる村祭りの歌声。市(いち)の反物屋で晴着を選ぶオモニ(母親)たちのゆれるチマ。中には、当時のやましさを浮き彫りにする記憶もある。小学校からの帰り道、友だちとともに製紙会社の前を通りかかり、見学したいと申し出るのだが、工場へ一足入って森崎さんは後悔する。働いている女の子と目が合ったのだ。「くるくると廻る機械の前に腰掛けて手を動かしながら、ちらとわたしを見たその子は、わたしより幼く見えた。その目はかなしげだった」とある。読み手側もまた生きてきた時代を振り返り、それぞれにうしめたさを抱えていることに気付くだろう。

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