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この村にとどまる

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著:マルコ・バルツァーノ 訳:関口英子 版元:新潮社(クレストブックス) P256 四六判変型 2024年1月刊 装丁:新潮社装幀室 舞台は北イタリア、ドイツ語圏のクロン村。何世代にもわたって受け継がれてきた土地を耕し、牛や羊を放牧し、つつましくも豊かな暮らしを営んでいた村人たちが住んでいた。イタリア領に割譲されるまではオーストリア・ハンガリー帝国領だった村は、ファシズムだけでなくナチズムにも翻弄され、戦後のダム計画で湖の底に消えた。主人公のトリーナが、ドイツの移住政策により生き別れになった娘へ、届くことのない手紙を綴る形で物語は進む。トリーナはドイツ語教師になるつもりだったが、ムッソリーニの言語政策により言葉と仕事を奪われる。それでもあきらめきれず地下組織の教師となるが、戦争の影は次第に濃くなり、今度はナチズムが村人を分断する。時代や場所が変わっても権力者のやることは似たり寄ったりだが、土地に根差した人々にとっては、故郷とは唯一無二の場所だ。物語の中では言葉は解決の手段にはならないが、歴史に埋没した時間は言葉によってあらわになる。

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