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文化の脱走兵

1,760円

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著:奈倉有里 版元:講談社 P224 四六判並製 2024年7月刊 装丁:名久井直子 装画:さかたきよこ ロシア文学研究者で翻訳家の奈倉さんは、高校卒業後に単身ロシアに渡り、ゴーリキー文学大学を日本人として初めて卒業。訳書もどれも面白いが、随筆集もまた素晴らしい。本への愚直なまでの愛情と、ちいさな言葉を心から信じる気持ちがどの頁からもにじみ出ている。 本書が書かれはじめたのは、ロシアがウクライナ侵攻をはじめた後だ。本書の題名はセルゲイ・エセーニンが脱走兵を称えた詩にヒントを得てつけられており、「戦う勇気ではなく、逃げる勇気を」と詩を受けて奈倉さんは綴る。ロシアで動員がかかりはじめると、奈倉さんの友人たちもあらゆる方法で逃げる。「文化とは、根本的なことをいえば人と人がわかりあうために紡ぎだされてきた様式のことです」とあとがきにある。この本は、絶望せずに物語を紡ぎ、非戦を希求する仲間とともに脱走し続ける決意の表明だ。

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